JNUC2024: Recap & 経験
15周年を迎えた Jamf Nation User Conference (JNUC)が、今年10月1日〜10月3日の3日間にわたって、ナッシュビルで開催されました。世界中から集まった Apple管理者、業界リーダー、技術愛好家が、企業環境における Appleデバイスの管理・セキュリティの最新技術を探るために集結しました。今年は2,500名の来場者と数千名のオンライン参加者を集め、JNUC史上最大の規模となりました。
Opening Keynote: 新機能の紹介
JNUC2024のOpening Keynoteでは、以下の新規機能が紹介されました。
Blueprints(ブループリント):Jamf Pro と Jamf School 向けの新しい機能です。宣言型デバイス管理を活用し、ブループリントのテンプレートを使用して、管理者が Appleデバイス向けにアプリケーション、設定、制限をまとめて適用できるようになります。
Self Service+:Self Service の進化版で、アプリのインストールや更新に加え、通知やセキュリティアラート機能が強化されています。ユーザーは、会社のブランドを反映したアプリやコンテンツの概要にアクセスでき、今後は Jamf Protect の重要なセキュリティ通知も含むすべての通知が、一つのポータルに表示されるようになります。
Compliance Benchmarks:macOS Security Compliance Project(mSCP)と Jamf Compliance Editor を基に、Apple管理者が Jamf Pro 内でセキュリティ基準を簡単に導入・監視できる機能が発表されました。この機能はまず macOS向けに提供され、今後 iOS や iPadOS にも対応予定です。
AI Assistant:Jamf Pro の管理コンソールに新しい AIアシスタントが登場予定。リアルタイムのインサイト、セキュリティアラート、業務の自動化をサポートします。管理ポータルでの機能の提供は2025年初頭に予定されています。
セッションについて
今年のセッションでは、デバイスのセキュリティ、業務の自動化、AIツールの活用による管理効率化が特に強調されました。自動化ワークフローやセキュリティの強化、スマートプロビジョニングなど、柔軟で強力なデバイス管理を目指したトピックが多数取り上げられました。
さらに、多くのセッションで BYOD(個人端末の持ち込み)管理、Jamf Connect、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)、Jamf Protect の機能(特に Unified ログと カスタム Analytics)が取り上げられ、全体的なセキュリティコンプライアンスについても議論が行われました。今年の JNUC では、フィッシングやマルウェア攻撃、Gatekeeper の脆弱性についての講演もあり、セキュリティ意識を高めるためのセッションも行われました。
セッション動画:JNUC の全セッション動画が12月初旬に YouTube で公開予定です。※オンライン参加者の方は、JNUC のページからセッションをご覧いただけます。
これからの Jamf の進化にもご期待ください。
お勧めのセッション
App Auto-Patch: Hands-Off Application Updates
Mac管理者向けにアプリのパッチ作業を簡単に自動化する「App Auto-Patch」が紹介されました。Jamf Pro と連携し、swiftDialogでのユーザー対応やInstallomatorでのアプリ検出・更新をサポートします。Jamf App カタログにないアプリも含む広範なリポジトリを活用します。より自動化された信頼性の高いセキュリティ維持を目指すツールです。
詳しくは登壇者のブログをご覧ください:
セッションリンク:
Jamf Protect Template: A Simple Template to Notify End Users on Remediation
Jamf Protect Analyticsの使い方、Jamf ProのSmart Groupsとの連携方法、Jamf Protect Templateの設定方法を紹介されています。Jamf Protect PlanでAnalyticsを設定し、それをJamf Proの拡張属性にリンクする方法を学びます。また、テンプレートにスクリプトを追加する方法や、修復スクリプトの作成と管理のコツも説明されます。このセッションは初心者向けで、Jamf Protect Analyticsを初めて触る方に最適です。
API Defense Tactics: Credential Protection Essentials for Jamf Admins
Salesforceのエンジニアが、Jamf環境でAPI呼び出しに使うスクリプト内での認証情報の安全な取り扱い方について説明します。認証情報の漏洩リスクと、デバイス管理のセキュリティ向上のためのベストプラクティスに焦点を当てます。このセッションは、Jamf APIを頻繁に使用する組織にとって役立つ内容です。
私たちが発表したセッションについて
昨年に続き今年もJNUCに、私たちも登壇し、以下の発表をしました。
タイトル:From Data to Decisions: Navigating Jamf Protect’s Custom Analytics and Unified Logging
内容:日本では、カスタムAnalyticsとUnified Logging機能をあまり活用されていないようです。要望は大抵これらの機能で実現できますが、自身で一から必要な設定を行うのは本当に大変なことです。
今回カスタムAnalyticsやUnified Logging機能のフィルターを一から作る方法をヒントとコツを交えて紹介しました。過去導入した事例も含めて話しました。ぜひ、以下リンクにてご覧ください。
JNUC2024に参加した経験
JNUC2024スピーカーとしての経験
昨年のJNUCに比べると、今年のJNUCでは、JNUCの前日に、追加で「Click-Throughs」セッションが設けられました。
「Click-Throughs」セッションとは、 セッションルームステージ上で、プロダクションチームと一緒に自分の発表をクリッカーを使ってクリックを試す20分間セッションです。
最終の発表資料を確認する良いチャンスだと思います。この「Click-Throughs」セッションは事前予約する必要があります。私たちは予約が取れて、「Click-Throughs」セッションに参加できました。セッション中は、当日登壇する前に何が起こるかを説明され、私たちはステージに上がって、クリッカーとポインターを使いながら、発表資料がちゃんと表示されているかどうかをチェックしました。
また、今年のJNUCの発表会場のレイアウトは、去年と少し異なりました。
以下リンクに去年JNUCに登壇した経験についてをブログにしましたので、ご覧ください。
本年の発表モニターは、発表ステージから大分離れたため、ポインターの使用の際、ステージから指したい場所を見にくい状態でした。ただし、今年の発表者用のモニターは、よく大きくなって、発表時に確認しやすかったです!
その他の経験
JNUCコンファレンス以外、夜は様々な無料のMeetupイベントやJamf Nationパーティ等が行われました。
10月1日:RocketManというスポンサーのMeetupイベントに参加しました。アーケードゲームセンター&バーがあり、無料ドリンクをもらってピザを食べながら他の参加者に交流しました。
10月2日:Jamf Nationパーティに参加しました。Assembly Food HallというフードセンターやLive Musicがある場所で行われました。いろいろな食べ物やLive Musicコンサートとアクティビティ(VRゲームやギター体験ブース)がありました。
さらに、今年はナッシュビルで開催されましたので、JNUCイベントの前後に街の周辺を観光しました。ナッシュビルは、カントリー・ミュージックで最も有名で、結婚式やウェディング・パーティーと観光の人気の目的地です。週末に関係なく道を歩いている人々が多く、レストランなども混んでいました。
以上です。エンジニアのメリンダとナムが担当いたしました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。